書と水墨画 Japanese Calligraphy & Sumi-e

2013年から書道と水墨画を始めました。現在は、水墨画講師をしています。

カテゴリ: 学びの軌跡 Learning Calligraphy & Sumi-e

今年もあっという間に過ぎてしまいました!

書道はいきなり上手になるものではないので、ひたすら「基礎練」を地道に続けるのは根気がいりますが、
競書や昇段試験の目に見える結果は大きな励みになります。

書歴2年目の今年の成果は・・・

漢字:昨年4級スタート→漢字2段(無事昇段試験合格しました!)
仮名:昨年10級スタート→2級(いろはから始め、高野切第三種を繰り返し練習)

単純ですが、数字で見るとけっこう嬉しいです。

先日、FB経由でこんな記事を読みました。

成功者が共通してもつ「グリット」という能力
http://logmi.jp/32006

「涓滴岩を穿つ」「千里の道も一歩から」「継続は力なり」などという言葉が日本には昔から存在するように、当たり前といったら当たり前のことなんですが、自明の内容を、心理学教授という肩書の学者が、「グリット」という何やら専門用語らしき単語を使って説明すると、妙に説得力が増す気がします。

(またまた単純ですが)手探りの地味な基礎練へのモチベーションアップになりました(^_^;)

そして、基礎練と同時に、作品を作るのには感性を磨くことも大切です。
先日、ピアニスト/アーティストの向井山朋子さんがオッターバのインタビューで、

「(一般的にはなかなか理解するのが難しいと思われている)現代音楽をどうやって聞いたらいいか、アドバイスお願いします」というプレゼンターの問いかけに対して、

「人がどうやって音楽を聞いているかなんて、その人以外には分からないものです。だからアドバイスはできないけれど、その音楽が自分に響かなかったら聞かなくていいと思う。何かが自分の中で触れたら、それを逃さないようにするといい」

という、すてきなことをおっしゃっていました。

自分の好きなものに正直に、感性を大切にしながら、地道な基礎練を積もうという決意を新たに、年越し蕎麦を食そうかと思います。

最後になりましたが、今年もブログに遊びに来て下さった皆さん、ありがとうございました!
よいお年を。

漢字昇級・昇段試験のために般若心経を書き始めて約2週間。
ぎりぎり滑り込みセーフで、(合格するかしないかは別にして)取りあえず提出課題が完成しました!

1行書くのに、大体15分くらいかかりました。
肩こり、半端ありません。

あまり時間がなかったので、半紙に3度ほど通しで書いて練習をして、本番用の黄檗紙(おうばくし:写経に用いる、キハダで染めた黄色の紙)に清書しました。

般若心経1

この黄檗紙、一枚900円もします。
絶対失敗するに決まってるし、下手くそが書くのは本当にもったいないお値段です。
かなり躊躇しましたが、この紙に書くという決まりがあるので仕方がありません。
ガチガチになりながらの清書です。

1枚目は力が入りすぎて、おまけに枠からはみ出て失敗。
2枚目は筆の調子が悪くて(道具にせいにするという、初心者にありがちなパターン)イマイチ。
3枚目を提出することにしました。

般若心経3

出来はともかく、やるだけやりきった感に、すでに年末を迎えた気分です。

今月末は、漢字昇級・昇段試験課題の提出が締め切りです。

現在の清和書道会では、昇級・昇段は下記のようなシステムになっています。

競書(10級~初段)→本部に課題(機関紙に載っているものでも、自分の好きなものでも、何でも可)を提出し、合格すると昇級。審査は毎月あるので、一年中提出できます。

昇級・昇段試験→毎月の競書とは別に、年一度だけの試験。(仮名と漢字それぞれ一度ずつ)。段保持者はこれを受けないと昇段できません(つまり、段は一年に一つづつしか上がらないことになります)。級保持者にとっては毎月の競書にプラスしてさらに昇級できるボーナスチャンス。

私は現在1級なので、昇級試験に合格できれば、晴れて初段に!

ということで、8月くらいから課題提出の準備をすすめ、先月には提出課題を完成させ一息ついていたのですが、つい先週、「今月の競書で、初段になってたわよ!おめでとう!」と先生から連絡がありました。

初段になれたのは嬉しいけれど、困ったことが一つ…。

初段からは半切課題にプラスして、般若心経も揮毫しなくてはいけません。

見たことはあるけど、書いたことは一度もありません。
細字の筆で漢字を書いたことは、自分の名前くらいです。

今年は諦めようかと思いましたが、先生に背中を押され、ぎりぎりまでやってみることになりました。

初般若心経。
無茶苦茶な出来ですが、数年後に見返してみたら面白いだろうなーと思い、記念にパチリ。
どんなに下手くそでも、全部書くとなかなか達成感があります。

般若心経

それにしても般若心経、目はしょぼしょぼするし、肩は凝るし、腰は痛いし、同じ字の繰り返しでわけが分からなくなるし、若輩者の私にとってはザ・苦行です。書きながら心を落ち着かせる境地に至るには、まだまだ先になりそうです。

一昨年から書道と一緒に水墨画も始め、現在お教室に通っています。
週末の月1回、4時間授業です。

毎月課題が出て、先生が描き方を説明してくれた後、授業中に練習します。
課題を清書したものや、応用して描いたものを翌月の授業で提出し、合格すると印がもらえ、24個の課題をクリアすると、上級クラスに進むことができます。

今回の提出物のテーマは「自分でスケッチした建物のある風景」。

スケッチしに行く時間がなかったので、今まで自分が訪れたところの写真から面白そうなものをピックアップして、イランの遺跡を描いてみることにしました。

イラン遺跡2

墨で描いてみたらこんな感じ↓

イラン遺跡水墨画


奇妙な巨大蟻の巣みたいになってしまいましたが、もっと細かく陰影や模様をつけて、横長の巻物みたいなのを描いたら面白いかもしれないです。

そして、今回の授業のテーマは「雪の古民家」。
片隈法という手法を使って、雪山と雪の空を表現します。

使うのは、こちらの刷毛。
全体に薄墨を含ませ、刷毛の片側に濃い墨を少しつけ、ならしてから、なだらかにカーブを付けて紙に刷毛を滑らせます。
はけ

課題のプリント
雪の古民家

授業中に描いたもの↓
雪の余白部分を大き目に作って、童謡や民謡の歌詞を書いてみたりしたら、絵本風になって可愛いかも。
雪の古民家2

こんなのを「書/描」いてみたいという作品のアイディアはたくさん浮かぶのですが、何せ書も墨絵も技術が追いつかないのが悲しいところ…。地道な練習あるのみですね。

来月の授業で、上の課題を清書したものを提出し、合格したら次のステップです。
次回の課題は「自分でスケッチした風景」。奇妙な蟻の巣シリーズの続きで、カッパドキアの岩を描いてみようかなと思案中。楽しみです。

秋の大学通信教育スクーリングが始まりました。
期間は10月から12月の3か月間、週一度の夜間授業です。

今年は「変体仮名を読む」という内容の授業を、仮名書道に役立つと思って受講してみました。

事前にわたされた授業内容のメモには、『酒飯論』という変体仮名で書かれた室町物語の本を元に、変体仮名の基礎を学びながら授業を進めるとあったのですが。。。

酒飯論

仕事後に通う夜間の授業は、ついうとうとしてしまいがちですが、これが眠る暇もなく、身を乗り出してしまうほど面白い!

講義はいきなり類人猿やネアンデルタール人の話から始まり、アフリカに起源を持つ人類がどのように世界を移動し、日本にいつ頃やってきたか。

言語はどのように生まれ、どのように伝わり、文字はいつ頃生まれ、どうやって変化しながら日本語の起源となったのか。

縄文人と弥生人についてや、日本語の期限は南インドのドラヴィダ系タミール語という説、その他スコットランド独立選挙からチベット問題、北アメリカのインディアンの数が何故激減したのかなど、世界の民族についてにもぽんぽんと話が飛び(全ての内容が日本語の起源の話と関連づいているところがすごい!)、授業はさながらタイムマシーンに乗った空飛ぶ絨毯。

「テキストの変体仮名が12回の授業ですらすら読めるようになる」と始めの授業で先生がおっしゃっていましたが、これはもうただ単に仮名を勉強する授業じゃありません。とてつもなくスケールが大きくて、内容は果てしなく深くて濃いです。

言語や文字の起源について知ることは書をする上でもすごく勉強になります。
自分のやってみたい書とはなんだろう?どんな作品を作っていったらいいだろう?という根本的な問いに面白いヒントを与えてくれる気がします。

現在2回目が終わったところなので、これからの授業が楽しみです。

『酒飯論』(石川透編 三弥書店発行)より
酒飯論2

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