書と水墨画 Japanese Calligraphy & Sumi-e

2013年から書道と水墨画を始めました。現在は、水墨画講師をしています。

カテゴリ: 学びの軌跡 Learning Calligraphy & Sumi-e

毎年3月末は、毎日展、清和書道会の仮名昇段試験、もう一つ所属している国際墨画会の公募展と、締め切りが重なるので大変です。

今年、仮名は6段を受けるので(清和書道会は8段が最終段)、課題は古筆の関戸本臨書と、二六の紙に和歌を1首です。

この6年書道をやってみて気が付いたこと---私は仮名で大きい紙に大きな筆で書くのが好きではない(´;ω;`)

大きな紙に書いた自分の仮名作品は全く好きになれないので、公募展や展覧会で書いたものが返却されてくると、いつもゴミ箱に直行です。なので「こんなものに高い表具代を払うのはもったいないな。。。しかも二六の紙は高いから、何十枚も同じ歌を書いては捨てを繰り返すのももったいない。。。」と思うようになり、ますますげんなりするという悪循環。

なので、今年は先生にお願いをして、毎日展の提出作品は、初めて小筆の作品を書いてみることにしました。百人一首を18首、二六の紙に貼り付けたら完成です。小筆作品は、毎日少しずつ書くことができるので、目に見えて上達も分かるのが面白いです。元が下手というのもありますが、3か月前に書いたものと今では、自分でもはっきりわかるほど大きな違いです。もっと上達したら、今度は絵と組み合わせて、こんな作品、あんな作品を作ってみたいと妄想も膨らみ、書いていて楽しいです。

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今年の国際墨画会の公募展作品は、工筆画という中国細密画の技法を使ったものにしました。テーマは「生命の樹」です。青い樹と、紅い樹を、それぞれ全紙に1枚ずつ描きました。

紅い樹の余白には、篆書で千字文からの引用を書くことにしました。

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表具は、お任せにすると予想と違うものになってがっかりなことが多かったので、今年は色々自分で指定することにしました。

一文字や風帯などの飾りは一切なしのシンプルな白で、軸木は絵に合わせた色をお願いしました。

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残るは昇段試験の、一番苦手な大きな仮名作品("^ω^)・・・最終の8段までは受けようと決めたので、ため息まじりに、締め切りまでの日々と格闘です。

書道の先生からはよく、「練習する時は、同じのをずっとやっているよりは、色々なものを少しずつやって数をこなした方が、作品の幅が広がって上達する」と言われます。

1)漢字(楷書、行書、草書、隷書、写経)
2)近代詩文
3)仮名(臨書、創作)
4)水墨画
5)工筆画

今やっているものが上の5つ。

私の場合、一つやり始めると、つい同じものを納得がいくまでずるずると続けてしまいますが、練習は「毎日少しの時間でいいから、継続して、数をこなす」のが大事ということで、数か月前から朝活を始めました。毎朝1時間程度(出勤前の難しい時は15分でも)、日替わりでテーマを変えて練習します。

作品制作の時はある程度まとまった時間を確保して、気合を入れて気持ちを切り替えないとダメなので、朝活では基礎の練習、午後や午前にまとまった時間が取れる時は作品や課題制作をすることにしました。

始めたのはいいものの、一番大切で難しいのは「継続」なので、これが朝起きて水を飲むのと同じように習慣化できればいいのですが。。。気を抜くと怠け癖がひょっこり顔を出す自分との戦いですね。



秋に開催する清和書道展に向けて、現在作品を制作中です。

書と絵を一緒にした作品を作りたい、というのが私が目標にしていることの一つなので、毎年清和展では書画を一緒にした作品制作にチャレンジすることにしています。

前途多難ですが、とりあえず1歩ずつということで、、今年で5回目のチャレンジです。

昨年は「絵が目立ちすぎ」との意見多数だったため、今年は色をつけずに、墨一色で紫陽花を描くことに決めました。

去年の記事より

散歩しているときに咲いていた紫陽花が綺麗だったので、あまり深く考えずに決めました。詩も、紫陽花にちなんだ歌にしました。

紫陽花

紫陽花というと夏の花のイメージですが、秋の季語でもあるということだったので、展覧会開催時の秋に展示するのもとりあえず大丈夫そうです。

作品とのバランスを考えて、絵の位置を決めて、下絵を描きます。仮名の紙にそのまま描くと滲んでしまうので、刷毛でドーサを引いてから面相筆という極細の筆を使って墨で線描きをします。ここから色を色を付けていきます。

紫陽花下絵

問題なのは肝心の書ですが、「味わいが足りないので、もう少し味わい深く」という超難解な課題を先生から頂きました…。

どんな作品になるか自分でも想像できませんが、〆切までの数か月でどこまでできるかこれまたチャレンジです。


気が付けばもう一年の3分の一が過ぎてしまいました!
時間がすぎるのは本当にあっという間。
書道と水墨画に関しては、しばらくは基礎力をつけるべく修行の時期と決めたので、今年も走ってます。
今年に入ってからの4か月も、色々ありました。

その1:仮名昇段試験4段受験。
課題は2X6尺の画仙紙に任意の和歌1首 + 高野切一種の臨書一枚でした。

20174高野切

和歌は、鎌倉時代の僧、明恵上人の歌を選びました。

~昔みし、道はしげりて跡たえぬ 月の光をふみてこそ入いれ~
(あの時の道は今雑草が茂って、痕跡もなくなってしまった。月の光を踏んで、入ってゆくのだ)

私のかなり勝手な解釈ですが、この歌を見た時、今は消えてしまっている前世の記憶を、闇に浮かぶ光を頼りに辿っていくイメージが浮かびました。儚くも道しるべとなる美しい月の光を表現してみたい!と、思うには思うのですが、技術が追い付かないので、とりあえずは先生のお手本とにらめっこしながら何度も書き直し。〆切ぎりぎりに提出です。

なんとか無事4段合格できました:)

その2:毎日展
毎日展の作品提出〆切が、清和は4月半ばのため、毎年昇段試験の時期と重なります。別々に進めている時間がないので、今年も昇段試験で書いた歌と同じものを書くことになりました。
昇段試験が終わった後の2週間ほどの間に、こちらも何度も書き直し、またまた〆切ぎりぎりに提出です。

その3:山手アトリエ展
大学の時に通っていたアトリエの展覧会が毎年春に開催されます。今年は私の作品も飾って頂く機会に恵まれましたが、新しいのを描いている時間がなかったので少しずるいとは思いましたが(^^;)、昨年清和展に出品した軸の絵の部分をざくざくとハサミで切り取り、額に入れて飾ってもらいました。
20174 兎

その4:水墨画
今月4月、水墨画師範資格を取得することができました:))目標だった2年で講師資格、2年で師範資格が達成できました。

その5:国際墨絵会展
6月に水墨画教室の展覧会が国立新美術館で開催されるので、その作品提出の〆切が今月でした。今年はフクロウと、友だちの子どもと猫の2点を出品しました。

その6:コンサート
オマケですが、今年に入って、ジェフ・ミルズ、スティーブ・ライヒ、ルドヴィコ・エイナウディのコンサートに行くことができました。後世に名を残すような天才作曲家が生きているうちに、本人の演奏で本人の曲を生で聞くことができるのは本当にすごいことだなぁと思います。

今年もあと3分の2、何があるか分かりませんが、息切れしつつも楽しく疾走してみようと思います。

2016年もあっという間でした!

4年前に書道を始めてから目標に掲げていた「師範取得」が達成できたことは、今年の大きな成果でした。また、同じく4年前に始めた水墨画の公募展では賞を頂けたことも自分にとっては嬉しい出来事でした。

でも、資格取得や賞の受賞、昇段などは、目に残る成果として自分のやる気をあげるためには役にたちますが、本当に大切なのはその後だなーというのが、一つ階段をのぼってみた感想です。

書道と水墨画を始めて一番思うことは、「時間(そしてお金。。。)が足りない!」ということですが、これから続けていく上で、自分にできることは何だろう?と、模索する年がしばらく続きそうです。

そして、今年は異分野で活躍されている方たちと色々深い話ができたことも大きな成果でした。芸術にとってクロスカルチャーはとても意義のあるものだし、作品を作る上でも本当に大切なことだと実感できる年でした。

ブログに遊びに来てくださった皆様、どうもありがとうございました。
来年も皆様にとって良い年でありますように!

ふくろう
(酉年にちなんで、只今制作中のフクロウの絵より)

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