書と水墨画 Japanese Calligraphy & Sumi-e

2013年から書道と水墨画を始めました。現在は、水墨画講師をしています。

カテゴリ: 展覧会に参加しました Group Exhibition

今年も国際墨画会展の公募展に出品させて頂きました。
乃木坂の国立新美術館にて、6月12日から24日まで開催中です。

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日本を始め、アジア、ヨーロッパ、オーストラリア、南北アメリカ、アフリカからの国際公募入選作品を展示しています。

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私は今年は工筆画の技法を使って、インドやイスラムのアートからヒントを得たモチーフで、生命の樹を二点出品させて頂きました。墨と、日本の顔彩を使っています。

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青バージョン。こちらは朝日新聞社賞を頂きました。

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墨絵といっても、個性豊かでカラフルな作品が多く出品されていて、とても楽しい展覧会です。六本木周辺にお立ち寄りの際は、是非遊びに来て下さい。

私が学生のころから数年通っていたYAMATE美術セミナー
横浜の山手にありますが、森の中に佇む、童話に出てくる家のようなアトリエです。

yamate美術セミナー

ここで毎年アトリエ展を開催するのですが、私の書画作品も出品させてもらいました。

モチーフは水墨画の黒柴。うちで飼っている小麦です。
犬の上には、近代詩文書で小筆を使い、原田知世さんの「黒い犬」という歌の歌詞を書きました。

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水墨画や書道展では会場が墨色で溢れているのであまり感じませんが、油絵やデッサン、水彩の中に飾ってみると、墨の黒色は強いんだというのがよくわかります。淡い色から、油絵の色に負けない強い黒まで自在に出せる墨って、やっぱり面白いです。

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こちらが本物。絵を描いた時よりもかなり大きくなった、黒柴の小麦です。

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秋の清和書道展の作品制作。

今年は紫陽花の歌を3行で書いて、下に紫陽花の絵を添えるという構成にすることにしました。

仮名は、さらさらーっと蛇行する線が美しいので、そういうのを書いてみたいと思って構成を考えましたが、この蛇行する線が難しい!
猛暑の夏、唸りながら苦行のようにひたすら書きまくり、ようやくこの出来ですが、今の自分の実力だとこれ以上は無理なので、今年はここで打ち止めです。

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並行して制作していた紫陽花の絵。
毎年「絵が目立つ」と言われるので、今年の目標は「絵は控えめに、書と一体になるように」です。

去年の作品

一体になるようにまず、絵は書と同じ紙を使うことにしました。
そのままだと滲んでしまうので、ドーサを引き、書と同じ色の茶墨を使います。
近所に咲いていた紫陽花のスケッチをして下絵を作ったら、墨と面相筆を使って線描きです。

紫陽花下絵

線描きが完成したら、次は色塗りです。
いきなり濃い色を塗るとむらになり、透明感も出ないので、最初は薄く色をのばして、何度も重ねてグラデーションを作っていきます。重ねすぎても紙がもたないので、その加減がなかなか難しいです。
今回は、7-8回くらい重ねています。紫陽花の葉の特徴である、葉脈をはっきりさせたかったので、少し太めに白を残すことにしました。

「無限・・・」と思えるくらい、ひたすら墨の重ね塗り・・・。
なかなか思うように濃くならないので、いつ終わるのかと心配になりましたが、やっと完成しました!!!

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完成した絵を書と合わせてみたら。。。

やっぱり絵が目立つ!
がーーーん。
なんだかあんまり仮名の書と会いません(´;ω;`)ウゥゥ
行書の作品と合わせて、漆の赤い額縁とかに入れて、中国調にしたら合うかもしれないです。
実を金色に塗っても可愛いかも、などなど頭の中で想像は膨らみますが、仮名に合わないので却下です。

気を取り直して、今度は青墨を使って、淡い色で描くことにしました。
葉脈も目立たないようにして、リアルな水滴も省略することに。

またまたひたすら苦行の重ね塗り。
途中で「なんでこんなめんどくさいの選んじゃったんだろう」と後悔が頭をよぎりましたが、ここまできたらもう遅い。
蝉の鳴き声を聞きながら、墨をぬりぬり10数時間。
淡い感じを出したかったので、葉っぱに少し色を重ねてみました。

完成!

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仮名の雰囲気にはこちらの方が合いそうです。
書も、青墨を使って再度書き直しました。

作品を制作していていつも思うのが、実際にアウトプットしてみないと、どんなものが生まれるか自分でもなかなか予測がつかないということです。頭の中で考えていたのとは違うがっかりなものができたり、逆に思いがけず面白いものができたり、作っている途中で変化したり、失敗だと思ったものがよかったり。アウトプットされたものを見て、また新しいものが生み出されるので、とにかくたくさん作るのが大事だなー、と思います。





書道を始めたのが5年前。初心者、初心者と言い続けていたら、あっという間に5年も経ってしまいました。
仮名はやってみればみるほど、難しいと実感します。技術だけでも無理だし、センスだけでも無理だし、美しい線を引くのに何年もの鍛錬が必要なうえ、自分だけの線を探求しようとしたら、いったい何年かかるのか。。。書歴数十年でまだまだこれからなどという会話はしょっちゅう耳にします。

考えるとお先真っ暗できりがないので、日々できることを少しづつ積み重ねるしかないのですが、元々絵を描くことが好きだったので、書道を始めた時から、書と絵と一緒になった作品、そしてできれば「書っておしゃれ」と、書道を全然知らない人が思ってくれるような作品を作ってみたいという目標がありました。

下手でもなんでも、どうせやるなら楽しく自分の個性を活かせる作品を作りたいと思ったので、無理を承知でご指導頂いている先生にはわがままを聞いて頂き、清和展にはいつも絵と一緒に作品を制作させてもらっています。

昨年は時間がなくて、元々別の機会に描いたウサギの絵に合わせて句を書き、上に貼り付けて作品を仕上げたので、表具をしたらバラバラなかんじになってしまいました。ウサギが妙に洋風なのが気になります。友人にも「ピーターラビットだ」と言われましたが、まさにモデルは西洋のウサギ。仮名といまいち合いませんでした。

ウサギ作品


なので今年は書と絵を同時期に制作して一体化したデザインにしようと思い、花の絵で書を縁取って額縁のようにすることにしました。花は近所に咲いていたハナミズキ。水墨画よりも仮名に合うかなと思ったので、中国の工筆画という細密画の技法を使って描くことにしました。

ハナミズキ

ハナミズキをスケッチして構図を考え、額縁部分の絵は夏休みに仕上がったので、そのあとすぐ書の作品制作に取りかかりました。細密画なので、あまり太い線でないほうがよいと思ったので、羊毛を使って、中字にチャレンジです。額縁部分の紙はクリーム色のドーサ引きした紙を使ったので、書の部分は真っ白の紙を選びました。頭の中にある完成品が実力以上のものなので、めちゃくちゃ苦戦し、80枚くらい書いてギブアップ。これ以上はどんなに書いても今は無理ということで、最後から3枚目に書いたものを出品することになりました。

ハナミズキ作品

表具してみて、多くの人に一様に言われたのが、「絵が強い」でした。画家の友人にも、「絵がすごい主張してる」という感想を頂きました。額縁なのでなるべく地味にしようと自分では心がけたつもりですが、葉っぱの緑色を抑えて、分量を少し減らしたらバランスがよかったのかもしれません。あぁ、難しい・・・。

まだまだ道のりは長いですが、来年はどんな絵と組み合わせようか、そろそろ構想を練り始めようかと思います。

渋谷にメインのお教室を設けている「国際墨画会」の国際公募展が、今年も六本木の国立新美術館にて開催されました。
書道と同時期に始めた水墨画ですが、こちらのお教室に通い始めて4年目、今年3度目の出品をさせて頂きました。

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http://sumi-e.or.jp/infomation/2017/06/29/%e7%ac%ac%ef%bc%91%ef%bc%97%e5%9b%9e%e5%9b%bd%e9%9a%9b%e5%85%ac%e5%8b%9f%e5%9b%bd%e9%9a%9b%e5%a2%a8%e7%94%bb%e4%bc%9a%e5%b1%95%e3%82%92%e7%b5%82%e3%81%88%e3%81%a6/

会期は6月14日から26日までの約2週間。来場者は合計で1万人を超え、毎日2回(週末は3回)開催されるワークショップの参加者も、見学を含めると1000人を超える盛況ぶりでした。

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ワークショップは1回45分間で、竹の描き方をレクチャーします。参加者の皆さんにも描いてもらい、最後は落款を押して作品として仕上げてお持ち帰り頂いています。参加は無料ということもあり、大変人気があり、水墨画が初めてという方が多いですが、毎年このワークショップを楽しみに参加されている方も大勢いらっしゃいます。また、外国人の参加もとても多く、回によっては参加者のほとんどが外国人ということもあります。

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講師は、国際墨画会の講師資格者が担当します。展覧会前の授業では、ワークショップ講師としての授業が開催されます。私も今年3度目の講師体験でしたが、毎回シチュエーションが違うので、楽しい反面、何度やっても緊張します。今年担当した回では、昨年も参加されたという方が数名と、初挑戦という方が数名と、韓国とタイからの観光客の方が参加してくれました。

国際墨画展の特徴は、様々な国からの出品があることです。中国、台湾、マレーシア、オーストラりア、イギリス、アフリカ等々、色彩も豊かでバラエティーに富んでいます。また国際公募なので、誰でも応募することができます。今年は中国の西安からの応募者が受賞し、レセプションに参加するためにご夫婦で来日されていました。

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余談ですが、こちらは同時期に開催されていた公募展のポスターです。

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いつも思うのですが、書道や絵画の公募展のポスターは日本語の文字しか書いていないものがほとんどなので、特に国立新美術館は海外の来場者がとても多い美術館ですし、海外の方が見ても何の展覧会なのか分からないのが残念です。国際墨画会展の、特に海外からの来場者が多いのは、ポスター効果もあるのではないでしょうか。

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