カテゴリ: 管理人の日記

2020年2月5日から9日までロサンゼルスでLA Art Show が開催されました。

IMG_9091

今年で開催25年目を迎えるLA Art Showは、全米のみならず、世界的に見ても大変規模の大きなアートショーで、5日間の来場者数は5万5千人を超え、23か国から130以上の画廊が参加します。絵画、彫刻、インスタレーション、写真、ファッション、デザイン、映像、あらゆるジャンルのアートが展示されます。

IMG_8867

今年もアカデミー賞を受賞されたカズ・ヒロさんの作品。オープニングでは、ご本人が作品の前で取材を受けていらっしゃいました。

IMG_8987

ニューヨークのギャラリーが取り扱う、エッシャー・コレクション。エッシャーの貴重で珍しい作品が多く展示されていました。

IMG_8957

草間彌生さんの作品も出展されていました。

IMG_9236

ギャラリーのみが出展可能の、作品売買がメインのアートフェアのため、アートコレクターが多く訪れますが、もちろん一般のアートファンも入場できます。オープニングにはハリウッド映画関係の招待客が姿を見せたり、個性的な衣装で会場を歩く人がいたり、ロスという場所柄、とても明るくてオープンな雰囲気です。

IMG_8978

会場は犬もOK。

IMG_9245

今年のLA Art Showでは、前衛書家の千葉蒼玄先生が、特別企画展示の一つとしてフェアの主催者から招聘され、東京都美術館で昨年開催された、上野アーティストプロジェクト「見る、知る、感じるー現代の書」 で展示した作品を出展することになり、私は通訳として同行させて頂く機会に恵まれました。

千葉先生の作品は、北井画廊を通じて海外のアートフェアに数多く出展されています。北井画廊は、現代書や墨作品、現代美術作品を中心に取り扱っている、千代田区の国立劇場目の前に居を構えるギャラリーです。画廊オーナーの北井さんは、まだまだ埋もれている優れた作品を世に広めるべく、年中海外のフェアを飛び回っていらっしゃいます。

「3.11 鎮魂と復活」は、東日本大震災に関する新聞記事がびっしりと書かれた作品で、遠くから見ると津波のように見えます。幅12.6メートル、高さ3.6メートルで、会場の壁面を埋め尽くす大きさのため、14枚のパネルに分解してシッピングされました。表具屋さん2名も同行し、フェア前日に設置作業が進められました。


IMG_8398


「3.11 鎮魂と復活」は、特別企画展示ということもあり、ひじょうな注目を集めました。日本人であれば文字をつい読んでしまいますが、日本語が読めない外国人は書としてではなく、アートとして鑑賞するため、多くの人が「Beautiful!」を連呼しているのが印象的でした。

IMG_9340

アメリカのメディアから取材の申し込みもあり、作品の背景や、作品制作の動機などの質問がありました。

IMG_9098

感激して作品の前で踊りだす人も。

IMG_8998

会期中は毎日、千葉先生によるライブパフォーマンスが行われ、大筆を使った前衛書、篆刻、小筆を使った作品制作の様子などが披露されました。

日本の書道展などでもよく行われるライブパフォーマンですが、決定的に違うところは、日本では破棄されてしまう作品も、こちらでは立派な作品としてきちんとした値段をつけて販売されるということです。こちらの作品も、いくらで売っているのかと多くの問い合わせがあり、実際には約100万円の価格が付けられました。今回のライブパフォーマンス作品は、ロサンゼルスアートショーの創始者兼プロデューサーの方が所望され、寄贈品という形でコレクションの一部に加えられることになりました。

IMG_9278

その場で印を注文された女性。彼女もアーティストで、印はご自分の作品に使いたいとおっしゃっていました。

IMG_9397


「鎮魂と復活」は美術館レベルの作品のため、一般の方に販売することはなかなか難しいですが、隣接して設置された北井画廊ブースには、小品が展示即売されました。千葉先生の作品は、30万から40万円くらいの価格がつけられ、アートコレクターの方が購入されていきました。

IMG_4890


北井画廊以外にも日本や韓国、中国から出展し、墨作品を扱っている画廊がありました。
こちらの日本人作家Yuuko Suzukiさんの軸装作品は、約36万円。

IMG_9208

こちらの韓国人作家Jeong Kyoungさんの軸装作品は約83万円。

IMG_9185


日本では、書道や水墨画などの団体に所属している場合、公募展や展覧会の作品を販売したり、ビジネスにしたりということはほぼ皆無に近い状況です。

皆さん多大な労力、費用をかけ、何十年も鍛錬を積んで技術を磨きあげ、その努力の結晶としての作品を制作されていますが、ほとんどの方が「制作した作品は押入れの中に積まれたまま」とおっしゃいます。

今回のフェアに参加してみて感じたのは、日本の書道や水墨画も、内向きな場所にとどまっているにはあまりに勿体ないということです。もちろん、団体に所属せずに個人で積極的に活動をされている方も大勢いらっしゃいますが、全体的に見れば、書道界や水墨画界はまだまだ閉鎖的な世界です。

また、欧米に行くといつも感じることは、アートが人々の生活の中に自然と溶け込んでいるということです。市場の評価とは関係なく、自分が肌で感じていいと思ったものを積極的に取り入れるという文化があるからこそ、お金持ちのコレクターだけではなく、一般人コレクターたちによるアートビジネスが成り立っているのだと思います。

美術館の多くは無料で、学校の授業でも美術館巡りが積極的に取り入れられているため、幼いころから質のいいアートに直に触れ、自分の感覚を育てる機会が多いのも大きなメリットではないでしょうか。

ロサンゼルス現代美術館(MOCA)。入館無料。平日だったため、子どもたちが学校の課外授業で大勢訪れていました。

IMG_8808


ゲッティ美術館の庭園。広大な敷地に、膨大なコレクションを収蔵した展示館がいくつも設置されています。こちらも無料。

IMG_9052


書を始めて数年のひよっこである自分に何ができるかはまだまだ模索中ですが、今回のアートフェア参加を通じて、色々なことを考えさせてくれる貴重な機会を頂けたことに、心から感謝したいと思います。

(by ブログ管理人)

【追記】

今回このフェアにも参加され、二度目のアカデミー賞を受賞したカズ・ヒロさんに関する、中川まろみさんの記事が興味深かったのでご興味ある方はリンクご覧下さい。

アメリカ国籍を取得したカズ・ヒロさんが、日本での経験が受賞に生きたかと問われ、「too submissive (周りに合わせ従順であることを強要する)な日本の文化の中で夢を叶えるのは難しく、そんな文化の中で疲弊してしまった」と答えています。中川さんは、「too submissive」というキーワードを核に、現代の日本社会が抱える問題の提起をされています。

どの文化にも一長一短ありますが、それがよく見えるのも外に出てみればこそ。年を重ねるとだんだんと国内を離れるのがおっくうになってきますが、たまには外に出るようにしたいなと改めて感じた管理人でした。


天王洲アイルで12月1日まで開催中の、CHANELマドモアゼルプリヴェ展に行ってきました。

IMG_4873

元々ハイブランドは自分とは関係のない世界だと思って興味もなかったのですが、仕事で関わるようになってから実際に店舗のインテリアや商品を間近で目にするようになると、莫大なお金をかけて才能あるクリエイターたちの能力を集結させて作り上げた世界はやはり美しく魅力的で、すごいものなんだなと気が付かされました。色使いや見せ方など、書と絵を勉強する自分にとってもとても勉強になります。

CHANELマドモアゼルプリヴェ展は、そんな世界を垣間見させてくれる展覧会です。入場は事前予約が必要ですが無料で、来場者には漏れなくオリジナルポーチのプレゼントもついてきます。

白、黒、ベージュ、赤、ゴールドと、それぞれの部屋をテーマカラーごとに分け、その色に合わせた贅を凝らした衣装が展示されています。

8DB4BA68-978F-4E1B-A937-21EBE0A8D4CA

29B7D4E9-8D58-408B-9931-7F1BA1FD119E

IMG_4888

展覧会期中は数種類のワークショップも開催され、私は刺繍ワークショップに参加してきました。
大きな布に参加者が少しずつ刺繍を施し、会期終了後、その布は着物に仕立てられ、ブティックに展示される予定とのことでした。

IMG_4945

天王洲アイルにある会場の周りにはお洒落なカフェやレストラン、ショップも並んでいるので、天気のいい日のお散歩もおすすめです。

私のお気に入りのインターネットラジオ番組オッターバのスタジオも会場のすぐ隣にありました:))

IMG_4866


インスタグラムに作品をゆるく掲載していこうと思いますので、よろしかったら遊びに来て下さい。

アカウント名:mikashiba56

https://www.instagram.com/mikashiba56/?hl=ja

このたび所属する国際墨画会が主催する体験教室の講師をする機会を頂きました。

水墨画の道具や筆使いなどの基礎知識の説明の後、実際に墨で竹の作品を仕上げて頂くという、約2時間のコース内容です。

この日体験して頂いた方は全くの初心者とのことでしたが、とてもきれいな色が出ていて、完成度も高いものができあがりました!

現在オーストラリア在住のため、オーストラリアでいずれお教室をされたいとのことでした。これからのご活躍が楽しみです。


IMG_4543

お盆の期間中、夏休みイベントの一環として、親戚の子どもたち6名が、清和書道展に出品する作品を制作しにやってきました。事前に書きたい言葉を選んでもらい、お手本を制作して、当日はお手本を見ながら何枚か書いてもらうことにしました。

書道をするのは初めてという子も何人かいたので、まずは筆の持ち方や、線の引き方などを説明することろからスタートです。

IMG_3313

途中で飽きてしまうかなと心配しましたが、みんな集中して、納得できるまで何枚も書いていました。
冬の展覧会が楽しみです。

IMG_3287



↑このページのトップヘ