ロンドンのナショナルギャラリーは、2300点を超えるコレクションを所蔵する、世界でも有数の美術館です。

主な所蔵品は13世紀から20世紀前半の絵画作品で、ダヴィンチ、ミケランジェロ、ルーベンス、レンブラント、フェルメール、モネ、ゴッホ等々……名だたる名画を無料で鑑賞することができます。

ナショナルギャラリー

しかし要注意なのは、近頃多いという職員のストライキ。
私が行った時も3分の1ほどの部屋がクローズしていまいた。

ナショナルギャラリー2

運悪くその日にぶつかってしまった場合、日程をぎりぎりで組んでいる観光客には痛いですが、
ストのお知らせはナショナルギャラリーのサイトで通知がでるようなので、事前にチェックも可能です。

http://www.nationalgallery.org.uk/strike-action

3分の1がクローズといっても元々の所蔵品が膨大なので、「お目当ての絵だけを見にやって来たのにそれが見れない!」という状況を除けば、開いてる部屋の作品を鑑賞するだけでも十分楽しめます。

いつも大人気の印象派の部屋。
ナショナルギャラリー3

大好きなルドンのオフィーリア。これが見られただけでも大満足。
ナショナルギャラリー4

特別展も常に開催されています。私が行った時には、「サンソヴィーノ・フレームという」、ヴェネツィアを始めとするヴェネト州で16世紀半ばに作られた額縁に特化した展覧会をしていました。こちらは9月まで開催されているようです。

広い部屋に、絵の入っていない額縁だけがずらりと並んでいます。

来場者「何故絵を入れないんだ?」
係員「いや、これは額縁の展覧会だから」
という会話がそこかしこで交わされているのが面白かったです。

ナショナルギャラリー5

額縁だけに集中して注目する機会なんてほとんどないので、これが思いのほか面白く、目からウロコの展示会でした。
書道と水墨画を始めてから、和の作品を洋のテイストで飾ってみたいと思うようになり、最近額縁に興味を持ち始めたところだったのでとても勉強になりました。

サンソヴィーノ・フレームは渦巻模様が特徴とのことで、どこかモダンな雰囲気も漂わせていて、とてもお洒落です。

ナショナルギャラリー7

額縁に注目しながら絵画鑑賞すると、また違った側面が見えてきて面白いです。

ダヴィンチ「岩窟の聖母」。立派な額!
ナショナルギャラリー8

クラナッハ「ヴィーナス」。シンプルだけど、クラナッハの絵にしっくりきています。
ナショナルギャラリー9

こちらもクラナッハ。
ナショナルギャラリー10

ボッティチェリ。デザインの模様が可愛い。和の絵にも合いそうです。
ナショナルギャラリー8

印象派以外の部屋は人もまばらなので、日本に来たら3時間待ちしそうな絵も、間近でじっくり見ることができます。
写真やスケッチもオッケーです。

日本語ページはこちら。
http://www.nationalgallery.org.uk/visiting/visiting-japanese/

ナショナルギャラリー9