「イメージの力」展が、六本木の国立新美術館で6月9日まで開催中です。

http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/power_of_images/index.html

大阪の国立民族学博物館のコレクションから、世界各国の仮面や彫像、衣装、タペストリー、玩具などが展示されています。「イメージの創造とその享受のあり方に人類共通の普遍性はあるのか」という問いをテーマにした面白い企画展です。

イメージの力1

昔からフォークアートやプリミティブアートには興味があったので、民博は大好きな博物館の一つです。東京でもそのコレクションが見られるというので、足を運んできました。

以前大英博物館で開催された「土偶展」を訪れた時や、NYメトロポリタン美術館で膨大な数のオセアニアフォークアートコレクションを見た時も大興奮。自分でも理由は分からないけれども、心に訴えかけてくるエネルギーや、思わずほっこりしてしまう温かさや、言葉ではうまく説明できない何かが呼びかけてきて、この類のアートに出会うと、この企画展のテーマでもある「イメージの普遍性」というものをいつも感じます。

メトロポリタン美術館
Met

今回の展覧会でも、舞踏劇の仮面、神像つきの椅子、精霊の像、ガラスイコン、箱型祭壇など、面白いものがたくさん展示してありました。その中でもぐっとくるものに出会うと、立ち止まってついついスケッチ。

仮面「ムフォン・エクポ」 ナイジェリア。
絶妙な表情に思わずにっこり。
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数ある展示物の中で今回私が一番惹かれたのは、日本の「タノカンサー」(田の神様)。
あまり目立たないところに展示してありましたが、何故かタノカンサーを見た時、オセアニアの仮面を見た時と同じくらい大興奮。

タノカンサーの前にうずくまってこっそりスケッチ。
タノカンサー

鹿児島県を中心に、田んぼの畦などに見られる石像とのことで、タノカンサーを見つける旅をしてみたくなりました。
新しいテーマを発見できたような気がして、わくわくできた1日でした。