国宝「源氏物語絵巻」が、五島美術館で特別展示中です。

http://www.gotoh-museum.or.jp/exhibition/open.html

国宝は一定の日数しか展示してはいけないという文部科学省が制定した決まりがあるため、4月5日から5月11日まで開催中の「春の優品展~歌・物語の世界~」期間中、4月29日から5月11日の間、13日間限定で展示されています。

http://www.gotoh-museum.or.jp/collection/genji.html

国宝「源氏物語絵巻」は現在、五島美術館と、愛知の徳川美術館が所蔵していますが、5年に一度、両美術館所蔵の絵巻が合同で展示されます。2015年は徳川美術館で、オリンピック開催の2020年には五島美術館で展示されるとのことです。

五島美術館所蔵の絵巻は、毎年GWのこの時期に五島美術館で展示されます。
現存する日本の絵巻の中で最も古い作品とされていて、年に一度、本物を目にすることにできる貴重な機会です。

『夕霧』
源氏物語

復元模写で大変著名な加藤純子先生による作品も、オリジナル作品の横に展示されています。
鮮やかな色彩が美しいです。

『復元模写夕霧』(加藤純子筆)
源氏物語模写

恋人からの手紙を読んでいると誤解し、嫉妬のあまり背後から忍び寄って手紙を奪おうとしている夕霧の妻、そして障子の蔭でこっそり聞き耳をたてている女房たちが描かれた場面です。

学芸員の方が面白いエピソードをお話して下さいました。数年前、この絵を結婚式場のバンプレットに使いたいというリクエストが実際に美術館に来たそうで、さすがに「結婚式にはふさわしくないです」と説明されたとのことでした。

源氏物語絵巻の他にも、栂尾切、高野切(第一種、第二種)、継色紙などのすばらしい書もたくさん展示されているので、ご興味ある方は来週日曜日までやっているのでぜひ出かけてみて下さい。