10月14日まで渋谷 Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中のレオナール・フジタ(藤田嗣治 1886-1968)展に行ってきました。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/13_fujita.html

フジタ1

フジタの絵を初めて見たのは何年も前のフランスで、その時は彼のことをまだ知らず、なんだかわからないけどすごくいい!と思って感激したのを覚えています。名前を見て、作家が日本人だとその時初めて知りました。

ロンドンにいたころ、新人デザイナーの作る服やアクセサリーの展示会に行って心惹かれるものを手に取ると、デザイナーが日本人だったということが何度もありましたが、育った環境は違っても、同じ日本人としての感性が共鳴するのかな、と思って嬉しくなった記憶があります。

今回展覧会のメインになっていたのは、子どもを主題にした作品でしたが、フジタの絵で、私が特に好きなのは裸婦の油彩です。油彩なのに、繊細な線で裸婦の身体の線や柔らかい布の輪郭が描かれていて、「乳白色の肌」と表現される色彩は美しく、しっとりした雰囲気です。あの繊細な線はどのうように油彩で表現するのだろうとずっと不思議だったのですが、白絵具にベビーパウダー混ぜたものを下地に使用し、面相筆を使って墨で輪郭を描いていたということを知りました。

フジタ2

和と洋を融合させて、自らのオリジナリティー溢れる作風を開花させた作家は他にもたくさんいますが、今回の展覧会でも、そういった彼独自の絵の魅力を存分に感じることができました。

いずれ自分でも、墨を使って美しい独自の線を表現できたらと思いますが、取りあえずは目前に迫る11月の漢字部昇級試験に向けて日々修行中です。。。