2014年10月

自宅で書道や家事をしている時にいつも聞いているコンテンポラリークラシック専門のラジオ番組「オッターバ」。
TBSの傘下から外れ、インディーズのラジオ局として10月から新しくスタートしました。

http://ottava.jp/

開局にあたって、プレゼンターの一人であるピアニスト本田聖嗣さんがリスナーに向けて送っていたメッセージが印象的でした。

"ピアニストや、ピアノの先生をやっていると、「音楽」ではなく、「音学」や「音が苦」に、 良く出会います。
そりゃあ、作曲家の創造の現場や、演奏家 の練習の場所には、苦しみも多少ありますが、音楽は本来、「音があって、 楽しいもの」。日本でクラシック音楽が堅苦しいのは、義務教育課程での音楽授業の見事な成果だったり、何事も「○○道」にしてしまう真面目な国民性の影響だと思いますが、OTTAVAでは、私もリスナーの皆様と同じ音を楽しむことに邁進したいと思います。"

音楽だけでなく、日本のアート教育には、もっと楽しみながら学べる場が増えたらいいのになぁといつも思っていたので、思わずうんうんとうなずいてしまいました。

そして上のメッセージ通り、どのプレゼンターの方も、クラシックを(そして時にはクラシックというジャンルを超えて)気軽に音楽を楽しめる番組を作っていらっしゃいます。

私が特に気に入っているプレゼンターは、音楽評論家の林田直樹さんと、三線プレーヤーのゲレン大嶋さん。

林田さんの番組を聞いていると「世の中には自分の知らないこんないい音楽があるんだなぁ」と毎回感嘆するし、ゲレンさんの番組を聞いているとすごく和んで心地よい時間が過ごせます。

ゲレンさんが、「新しいすてきな音楽との出会いは、人生を豊かにしてくれ、心の中をリフレッシュしてくれる」とおっしゃっていましたが、私も新しい音楽との出会いを通じてそのことをいつも実感しています。

林田さんの番組の欠点は、お話される内容が深くていつも聞き入ってしまうので、ついそちらに集中しすぎて家事や書道の練習がそっちのけになっていまうところ。でも、芸術全般に通ずることが多く、学ぶべきところ、共感するところがたくさんあります。

例えば、「何故クラシックの番組なのか?」ということに関して、興味深いことを話していらっしゃいました。

”クラシック音楽は、何百年も前から生き続けていて、どんなに新しいと思える音楽も、古い音楽と何らかの関係を保っています。全ての芸術に言えることだけれども、古い伝統と結びついているからこそすばらしいのだと思います。ロックが死んだとよく言われますが、そもそもロックは新しいようでいて古い音楽との関係を保っていて、ビートルズにせよ、ストーンズにせよ、ルーツミュージックをとても大切にしていたのに、いつの間にその場その場の音楽になってしまった。それが力を落とした原因だと思います。伝統と切り離されたものは衰退していってしまうのではないでしょうか。”

余談ですが、先日読んだ、脳神経外科医の林成之先生の本に「最近耳が遠くなってきたなと思っている方は、じつは脳の機能が落ちているのではと疑ってみたほうがいいでしょう。耳が遠くなる理由は、耳そのものではなく脳のほうに問題がある場合がほとんどです。脳の聞く力の衰えは、意識的に音を聞く耳のトレーニングで防ぐことができます」とありました。

(ラジオは脳の老化防止にも役立ちそうです!)

10月19日(日)10時-16時、東日本橋の中央区産業会館にて、漢字昇級・昇段試験のための勉強会が開催されました。
講師に、創玄書道会の佐伯覚明先生をお迎えしました。

基本的には11月末締め切りの漢字昇級・昇段試験の課題を先生に見て頂くのが目的ですが、課題以外の漢字を勉強したり、見学だけに来られる方も参加されたり、自由な勉強会です。初心者からベテランの方まで、様々なレベルの方が30名ほど参加されました。

各自順番に、自宅で書いてきた課題を添削して頂きます。
他の方が書かれた作品を見るのはとてもいい勉強になります。

14年10月漢字勉強会2

以下は小室浩朋さん(現在7段)の楷書作品です。小室さんは、U23(23歳以下)の部で、毎日展や清和展での数度にわたる受賞経験があり、当書道会若手ホープの一人です。

先生のコメントは、「とても良い出来なので、直しを入れるのはやめておきましょう」とのことでした。

感情が高まってものすごくいい作品がぱっとでき、後は同じのを何度書いても、何か月書いても、結局最初に書いたのが一番いいということがあるので、「良い作品との出会いは大切に」とのことでした。

14年10月漢字勉強会3

添削して頂いたあとは、各自自由に作品作りに取り組みます。

14年10月漢字勉強会

午後は、先生がいくつかの書体を揮毫して下さいました。

14年10月漢字勉強会5

漢字昇級・昇段試験課題締切まであと約1か月!
昇級者・昇段者は、機関誌「清和」にて後日発表されます。

第66回清和書道展が、10月5日から11日に上野の東京都美術館にて開催されました。

2014清和展1

清和展の最高賞は通常「会長賞」次いで「毎日賞」ですが、今年は数年に一度のみ授与される、清和展においては特別な「和堂大賞」の受賞作が発表されました。通常は「和堂大賞」は1名に授与されますが、今年は甲乙つけがたい作品が2点同票で選ばれたため、急きょ準大賞も追加されました。

和堂大賞 畑中静抄理事
立田山夜半のあらしの松ふけば
雲にはうとき峰の月影 ~源通光~

2014年清和展3

和堂準大賞 青木敏子理事
露しげみ野辺をわけつつ唐衣
濡れてぞかへる花の雫に ~藤原頼宗~

2014年清和展4

こちらは和堂大賞の副賞です。

故和堂先生のコレクションより、端渓の硯です。
王羲之の蘭亭序が硯の裏面に彫り込まれ、蓋の裏にも同様の書が入っています。

2014年清和書展5

幸いお天気にも恵まれ、大勢の来場者にお越し頂きました。

役員や有志の方々による大作や、清和の特徴でもある優美な仮名作品を始め、今年は漢字も印象深い作品が多く並び、バラエティーに富んだ見応えのある展覧会となりました。

植村和堂遺墨
おほらかに両手の指を開かせて
大き仏は天たらしたり

2014年清和展6


小さな貝殻に和歌と絵が入った作品。
堀川翠扇理事

2014年清和展7


清和賞を受賞した写経作品。
小松崎和翠氏

2014年清和書展8

元気いっぱいな子どもの作品。

2014年清和書展9

11日には、都美術館の講堂にて授賞式が行われました。

今年の受賞者の中で最年少の幼年の部より。
2014年清和展9

昨年は、展覧会会期中のイベントとして、子どもたちを対象としたワークショップが開催されましたが、今年は創玄書道会理事長の石飛博光先生をお招きして、授賞式の後に同会場で席上揮毫をして頂きました。

2014年清和展11

2014年清和展16


石飛先生の師である金子鴎亭先生や、共に歩んでこられた書道仲間の方たちにまつわるお話など、興味深いお話もたくさんして頂きました。

そして授賞式の後には、上野の精養軒で懇親会が開催されました。

2014年清和展12

2014年清和展14

恒例の福引では、今年は賞品に故和堂先生の色紙や理事の方々の作品の他に、石飛先生が揮毫された作品も加えられました。

2014年清和展15

受賞された方々には、本当におめでとうございました!
また、裏方でもたくさんの方々にお手伝い頂き、今年も盛況のうちに無事展覧会を終えることができました。

書道もある意味体力勝負。
体の力を抜いて優雅に書ければいいですが、そんなフォームとは程遠く。。。
必要以上に力んでしまうこともあり、肩こり腰痛が最近ひどくなってきました。

普段全然運動してないし、体も床に手がつかないくらいコチコチだし、このまま放置して悪化したら嫌だなと思っていたある日、ぷらぷら歩いていたら、ふとストレッチ&ピラティス&ヨガ専門スタジオの看板が目につきました。

美容骨盤ストレッチや、アロマヒーリングストレッチ、経絡ストレッチなど色々なストレッチ+ピラティス+バレエ+シェイプボクシング+ダンスエクササイズ+ヨガなどなどのクラスが月1万円で受け放題!
楽しく肩こり解消(ついでにダイエット)できたら言うことなしと思い、調子に乗って即入会。
(後で冷静に考えると、月にそんなに通えるのかと一抹の不安が残りましたが)。

そして、先日ビクラムヨガに初挑戦しました。
気温40度、湿度40%以上の室内で、汗だくの中、90分ヨガのポーズをとるのですが、これが死ぬほどきついです。
もう二度とやりたくないと思うくらいしんどいですが、終わった後はものすごい爽快感で、体中の毒素が出た感じがします。

もう一つトライした美容骨盤ストレッチは、ヨガやピラティスを取り入れたものでしたが、レッスン中はけっこうきつかったものの、こちらも終わった後は気持ちのいい爽快感。

このまま継続できれば<(^ー^ι)
肩こり腰痛解消効果に期待が持てそうです。

秋の大学通信教育スクーリングが始まりました。
期間は10月から12月の3か月間、週一度の夜間授業です。

今年は「変体仮名を読む」という内容の授業を、仮名書道に役立つと思って受講してみました。

事前にわたされた授業内容のメモには、『酒飯論』という変体仮名で書かれた室町物語の本を元に、変体仮名の基礎を学びながら授業を進めるとあったのですが。。。

酒飯論

仕事後に通う夜間の授業は、ついうとうとしてしまいがちですが、これが眠る暇もなく、身を乗り出してしまうほど面白い!

講義はいきなり類人猿やネアンデルタール人の話から始まり、アフリカに起源を持つ人類がどのように世界を移動し、日本にいつ頃やってきたか。

言語はどのように生まれ、どのように伝わり、文字はいつ頃生まれ、どうやって変化しながら日本語の起源となったのか。

縄文人と弥生人についてや、日本語の期限は南インドのドラヴィダ系タミール語という説、その他スコットランド独立選挙からチベット問題、北アメリカのインディアンの数が何故激減したのかなど、世界の民族についてにもぽんぽんと話が飛び(全ての内容が日本語の起源の話と関連づいているところがすごい!)、授業はさながらタイムマシーンに乗った空飛ぶ絨毯。

「テキストの変体仮名が12回の授業ですらすら読めるようになる」と始めの授業で先生がおっしゃっていましたが、これはもうただ単に仮名を勉強する授業じゃありません。とてつもなくスケールが大きくて、内容は果てしなく深くて濃いです。

言語や文字の起源について知ることは書をする上でもすごく勉強になります。
自分のやってみたい書とはなんだろう?どんな作品を作っていったらいいだろう?という根本的な問いに面白いヒントを与えてくれる気がします。

現在2回目が終わったところなので、これからの授業が楽しみです。

『酒飯論』(石川透編 三弥書店発行)より
酒飯論2

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