先月末まで東京国立博物館で開催されていた顔真卿展。

顔真卿

「書道をやっているなら絶対行っておいた方がいい」と色々な人に言われていたものの、混んでいると聞いていたし、正直(書道を勉強してはいるものの)漢字を見てもよくわからないし、わざわざ出かけるのはめんどくさいな、、、というのが正直なところでした。

でも結果は、行って本当によかったと思えた展覧会の一つになりました!

台湾の故宮博物院所蔵の、日本初公開、唐時代の僧、懐素による「自叙帖」には特に目が釘付けになりました。

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「酒を飲んで自己を解放し、草書で胸懐を吐露した」という懐素。文字がまるで生きているよう、とか、踊っているよう、とか、紙から直にエネルギーが伝わってくる、というような表現はよく聞きますが、書を鑑賞して、それをここまで強烈に感じたのは初めてでした。書のことがよくわかならくても、紙面を通じて何かが伝わってきて、大きく心を揺さぶられました。

展覧会目玉の、顔真卿の「祭姪文稿」は、展覧会場内でそれを見るための列に並ぶこと20分、やっと順番が回ってきて見ようとしても、係の方に「立ち止まらないでください!」を連呼されるので、素通り状態。鑑賞するというより、まさに「見た」というだけでした。

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それに比べ、懐素の書は並ばずにじっくり見ることができたのもよかったです。

「自叙帖」は本も売っていますが、このような長い巻物は、右から左へ、全体の流れを感じるのが醍醐味だということが、会場に足を運び、実物を見てよく分かりました。

本のコピーを貼り合わせたハンドメイド自叙帖:))
自宅で懐素ワールドに浸れます!
臨書にも役立ちそうです。

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