7月1日、清和書道会70周年展を記念した祝賀会が開催され、約200名の参加者が銀座の東武ホテルに集いました。現代仮名書道を代表する先生方や毎日新聞の方々、いつもお世話になっている筆や硯、表具専門の方々をはじめ、多くのゲストの方にもご出席頂き、70周年にふさわしい大変華やかな会となりました。

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九州からは、九州国立博物館の島谷館長も駆けつけて下さいました。

現在、書道展覧会では、家に飾ることのできない大きなサイズの作品を展示するけれども、できるだけ多くの人に書作品を見てもらうためには小作品を創作することも大切なのではないか、というお話がありました。

展覧会用の大きな作品は、とにかく紙代もかかるし、書いても飾る場所がないし、売れるわけでもないし、展覧会が終わったら見返すこともないし、この作品の山は一体どうしたものだろう。。。と、私も書道を始めたころから常々感じていたので、この言葉には大きく反応してしまいました。

和堂先生もこのようにおっしゃっています。

「あの馬鹿でかい作品というものは、展覧会の為だけに必要なので、展覧会が終わったら剥がして巻いて押し入れにでも突っ込んでおくより仕方がない」
(『清和70年 植村和堂の足跡』より)

展覧会の作品制作とは別に、今後自分の作品を制作していくにあたって、どのような方向で進んでいったらよいかも常に頭の片隅に入れてアンテナをはっておけたらいいいなと思いました。

また島谷館長からは、文化の継承、ひいては「和堂イズム」をどうやって継続的にしていったらよいか常に心に留める必要があるのではと、今後私たちが活動していくにあたっての貴重なメッセージを頂きました。

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和堂先生は幼少のころ病気をして片方の目の視力と片方の耳の張力を失っています。書家になろうと決心をした10代のころ、書道の練習で字がどうしても曲がったため、自分の母親にどのように曲がっているか書く度に見せては直し、何度も繰り返し練習をしてやっと真っすぐに書けるようになったそうです。

後に、自分が幸せと感じた時の気持ちを歌にして残していますが、その殆どが、「墨をすっているとき」だったり、「墨の匂いをかいでいるとき」だったり、「古筆古写経を広げてみるとき」だったり、好きな書道や古筆に関わっている時のことでした。

陰ながら人の何倍もの努力を惜しまず、好きなことを一生をかけて追及した生き方そのものが、「和堂イズム」のコアになっているのかもしれません。

(管理人記)