1月19日、清和書道会総会と、昨年の清和書道展の授賞式と祝賀会が開催されました。
会場は、昭和36年に開業した、上野の老舗中華料理店「東天紅」の祝賀会場です。

東天紅

120名の出席者を迎え、華やかな会場となりました。
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昨年創立70年を迎えた清和書道会は、今月発行された競書誌が797号になり、もうじき800号目が発行になります。

開会に際し、清和書道会は和堂先生が亡くなられてから法人化され、運営には会員一人一人が関わっているので、是非今後もみんなで会を盛り上げて頂きたいと会長より挨拶がありました。

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祝賀会に先立ち、総会では畑中常任理事より、昨年の事業報告と決算報告、今年の事業計画がありました。昨年は創立70周年を記念する記念展や、祝賀会などが開催され、当会にとって特別な年となりました。

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続いて授賞式が行われ、受賞者には賞状と記念品が会長より授与されました。
70回清和書展では、清和書展70回記念賞(1名)、会長賞(1名)、毎日新聞社賞(1名)、特別賞(4名)、全日本書道連盟賞(1名)、審査員賞(2名)、清和賞(17名)、特選(9名)、奨励賞(1名)、佳作(17名)、褒状(24名)、U23(10名)の賞が授与されました。

会長賞を受賞された大沼幹事。
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清和書展70回記念賞を受賞された頓所理事より、受賞者を代表したスピーチがありました。
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授賞式の後には、新役員、昇格者の紹介が行われました。
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会の後半では、祝賀会が開催され、和やかな歓談の時間となりました。
この日のメニューは、貝と鶏の炒め物、エビチリ、ちまき、酢豚、杏仁豆腐等々、老舗店らしい王道の中華料理です。
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受賞者の方々にお祝いの杯をつぎならが会場を回る植村斉会長。
和堂先生の後を継いだ当会の会長は、元自動車エンジニア。初代フェアレディーZの開発などに携わったことから、現在も書道の傍ら、Zに関する講演会などを行っています。

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受賞者の方々。
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祝賀会では恒例の福引も行われ、賑やかなうちに閉会となりました。


第70回記念清和書展が、平成30年12月13日~20日、上野の東京都美術館にて開催されました。

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70回記念展ということで、通常の賞の他に「70回記念賞」が設けられ、評議員以上の受賞者と理事の中から1名選出されました。

清和書展70回記念賞
頓所芳梢理事

全体図

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作品部分
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右から会長賞(大沼爽映幹事)、毎日新聞社賞(田中千恵子幹事)、特別賞(大埜荷舟幹事、北村芳雪幹事)の作品。

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当会では毎年、清和書道展と毎日書道展の上位受賞者には、和堂コレクションから貴重な年代物の硯が贈られます。

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楢原萠春会長の作品。

柿渋で染めた紙や、ぼかしが入った美しい紙に千載集和歌が書いてあります。
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仮名主流の当会ですが、数年前から近代詩文の小品の展示も始めました。
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恒例の特別展示のテーマは「和硯」で、和堂コレクションより、産地
19か所 約30面の和硯が展示されました。現在日本で作られる硯は、宮城県雄勝町で算出する玄昌石が多数を占め、他の産地では殆ど制作されていませんが、和堂先生が生前収集されたコレクションには、岩手県から九州まで幅広い産地の貴重な硯が含まれ、赤い雨畑硯や上杉家が所蔵していた豪華な那智石の硯などが展示されました。

和硯の展示

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第1室に受賞者の作品、和堂先生の遺墨・会長・副会長・常任理事の作品が展示されました。

今回は出品点数が多かったため、2×6や半切の縦書き作品で2段掛けになったものがあり、展示方法を工夫してほしいという声がある一方、横書きの作品を多くしてほしいという意見もあり、限られた会場での展示方法に課題が残りました。

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ワークショップ「毛筆に親しむ」では、初めて筆を持つ方にも楽しんで頂けるよう当会インストラクターがサポートしながら、皆さんに色紙と年賀状を書いてもらいました。週末には300人ほどのお客様にお越し頂きました。


外国人のお客様

ワークショップ開催のスペースには、子どもたちの作品が壁いっぱいに展示されました。
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月15日の土曜日は、学生部の授賞式、書道パフォーマンス、製硯師の青栁貴史氏による講演が、東京都美術館の講堂で行われました。

書道パフォーマンスでは、大きな字を書く組と、音楽に合わせてダンスをする組の2組に分かれ、「忍たま乱太郎」と「どらえもん」の2曲の音楽に合わせたパフォーマンスが行われました。
歌に合わせて書いて踊って

続く製硯師の青栁貴史氏と、寳研堂の青柳社長の、親子でご出演頂いた講演では、スライドを使いながら、作硯の工房や原石の採掘現場などに関して興味深いお話を頂きました。月の石を持参下さり、今後、その石で硯を作る予定とのことでした。

情熱大陸などで紹介されていたのでご存知の方も多いかもしれませんが、青木氏は、世界中にファンを持つ著名な製硯師としてご活躍中です。

(情熱大陸のリンクが見つからなかったので、こちらのリンクをご参考まで)
青柳貴史 ゴロウデラックス


親子で講演

70周年を記念する展覧会でしたが、清和書道会らしい、和堂先生の流れを汲んだ美しい仮名や写経作品の他に、漢字や近代詩文の作品、子どもたちの作品などが加わり、バラエティーに富んだ展覧会となりました。

今回は約3500名の来場者数があり、出品点数は、前回と比べるとかなりの増加が見られました。お陰様で盛況のうちに70回記念展を終えることができました。


抽象画家の友人が、先日、70回記念清和書道展を見に来てくれました。
書道は全く馴染みがないという彼女ですが、今回の書道展に展示してあった和堂先生の書を見てこんな感想をメールしてくれました。

すてきな言葉だったので、抜粋して掲載させて頂こうかと思います。

「視界に入った瞬間から、何か高みのようなもの、静かな迫力がまわりの空間をとらえるというか、ピカソや特別な人だけが持てるような握力を感じた。このレベルまでいくと、絵も書も、ジャンルは関係ないと思いました。線だけのハナシなのに、なんでこんなに違うんだろう?力の入れ具合とか、勢いとか以外に、神秘的な何かが関わっているとしか思えないです」

遺墨 植村和堂
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田子の浦ゆうち出でてみれば真白にぞ
不尽の高嶺に雪は降りける
~山部赤人~
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来年の1月6日まで、東京都美術館で、「見る、知る、感じる―現代の書」展が開催されています。

公募団体で活躍する6名の作家を紹介する展覧会です。展示構成は2つに分かれ、前半は「見る、知る」書として漢字、仮名、現代詩文、後半は「感じる」書として、大字書や前衛書などの作品を紹介しています。

書道に親しみや興味のない方でも、「こんな書もあるんだ!」と、まさにタイトルの通り、作品を感じることのできる展示になっています。

金敷駸房先生の「槐多の瀧(部分)」。本一冊分がロール紙に書いてあります。1年かけて制作されたこの作品は、書いている時間を凝縮すると24時間約一か月ずっと書き続けたことになるとのことです。部屋いっぱいに、文字が流れるように展示してあります。
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菊山武士先生の「あめの記憶(部分)」。無限のバリエーションで「あめ」と書かれた小紙が壁一面に展示されいて圧巻です。

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学芸員の方が「この作品はぜひもう一度多くの人に見てほしいと思っていました」とおっしゃっていた、千葉蒼玄先生の「鎮魂と復活」。

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東北大震災のことが書かれている新聞記事が、15メートルのボードをびっしり埋め尽くしていますが、遠くから見ると、波が押し寄せてくるようです。どうやってこの壮大な作品を書いているんだろうと気になっていたら、「書いている時は幽体離脱をしているみたいに、上から作品全体を見ている自分がいる」と作家ご本人がお話されていました。

会場に数か所設置されているスクリーンには、各作家の方たちの制作風景が流れています。仮名の秋山先生の小筆の運筆が創造以上にゆっくりだったり、上記雨シリーズを菊山先生がものすごいスピードで「あめあめあめあめ」と一気に書かれていたり、他にもトークで制作のバックグラウンドを知ることができてとても興味深いので、こちらもお時間あれば御覧になることをおすすめします。

1111日 町屋文化センターで漢字勉強会がありました。講師は種家杉晃先生で、課題は顔真卿の「祭姪文稿」でした。先生がまず祭姪文稿の書き方の要点を話されたあと、受講者が家で半切に書いたものを添削していただきました。その後会場がせまいので、半紙で勉強しました。


祭姪文稿は蘭亭叙と並んで人気がありますが、草稿で他人に見せるために書いたものではないので、筆法や筆遣いが分かりにくく臨書をするのに苦労します。もっとも祭姪文稿からは、細かい筆法などではなくその気分の大きいおおらかさを学ぶのかもしれませんが。


ところで2019116日~224日 東京国立博物館で「顔真卿」展が開催されます。その時台湾故宮博物院にある「祭姪文稿」も展示され、いつもは印刷物でしか見られませんが、本物をみることができます。また、聴講には事前の申込が必要のようですが、127日(日)14時~15時 席上揮毫&トーク「古典を受け継ぐ現代の書」で石飛博光先生、鬼頭墨峻先生、仲川恭司先生が出演されます。


植村正 記

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