当会創立者の植村和堂先生は、古筆収集家としても知られていました。
膨大な数のコレクションのうち、文化財として特に貴重なものが数十点、東京国立博物館に寄贈されています。

国立博物館の壁面にある寄贈者一覧 
IMG_5367

IMG_5366

書道会によっては、自身で保管しているコレクションを、勉強会やイベントの際に会員や一般に公開したりしてるケースが見られます。

博物館に寄贈された場合、それを会の皆にも見せてもらうことはできないものだろうか?と前々から願っていたのですが、博物館の方にお願いしてみたところ、観覧会の開催を快諾頂きました!

観覧ツアーは、8月未明、東京国立博物館本館の地下で行われました。
学芸員の方に、会場まで案内して頂きました。

裏の扉から入り、
IMG_5311

2トンの重量に耐えられるというエレベーターで地下におります。
IMG_5315

昭和レトロな雰囲気の漂う、長い廊下が続きます。
IMG_5316

鑑賞会が行われた部屋。
IMG_5317

寄贈品の中から、観覧を希望した古筆が並べられていました。
今回は、11世紀から13世紀のものを中心に、7点鑑賞します。

IMG_5364

学芸員の方が、一つ一つ壁にかけてくださいます。

古今和歌集巻20断簡(関戸本) 伝藤原行成筆 平安時代 11世紀

IMG_5325

仮名書道をやっている人ならば必ず臨書する関戸本。
ガラスケース越しではなく、目と鼻の先でじっくり鑑賞することができるので、墨の色や線質、紙の質感など、直に感じることができます。平安時代のものなのに、墨の色が全く褪せていなくて、本当に美しいです。

IMG_5324

拾遺抄切 伝藤原公任筆 平安時代 11世紀

IMG_5328

紙には雲母が引いてあり、光を当ててみると、表面がきらきら光ります。

IMG_5335

針切 伝藤原行成筆 平安時代 11~12世紀
小さくて細かい字ですが、筆遣いが鋭く、エネルギーを感じる作品です。
IMG_5337

軸に使われている布も凝っています。室町時代のころの布だそうです。
古筆鑑賞は軸も含めて鑑賞する面白さがあるので、是非軸装にも注目してほしいと、使用されている生地や軸の決まりごとなどに関して学芸員の方が色々説明して下さいました。

IMG_5339


古今和歌集断簡 藤原定実筆 平安時代 12世紀
料紙に蝋箋が用いられています。

IMG_5343

古今和歌集(通切) 【重要美術品】伝藤原佐理筆 平安時代 12世紀
重要美術品とは、昭和はじめの制度で、国外に貴重な美術品が流出しないように指定されたものとのことでした。

IMG_5346

昭和18年に指定されたもののようです。巻物と一緒に入っていた書類。
IMG_5347

こちらも一緒に箱に入っていたハガキ。古物商から植村和堂宛のハガキで、「120円で買いませんか?」と書いてあります。

IMG_5348


記録切 藤原定家筆 鎌倉時代 13世紀
藤原定家の日記断簡。
IMG_5356

御文庫切
藤原家良筆 鎌倉時代 13世紀

IMG_5362

学芸員の方にご説明を頂きつつ、2時間くらいじっくりと至近距離で鑑賞することができ、古筆を肌で感じる、すばらしい体験をすることができました。

急に決まったツアーではありましたが、この貴重な機会、これからの書道会を担っていく会の若手の方たちにも経験して頂きたい!と思い、若手書家の方たちにも希望を募ってはいたのですが、あいにく組まれた日程が平日ということもあったため、今回は参加できた方が僅少だったのが残念ではありましたが、幸いにもまたこのような観覧の場を設けて頂けるとのことでしたので、次回は少しでも多くの方が参加できたらいいなと思います。

2018年の、当会毎日書道展受賞作品を掲載致します。

会員賞
岡崎爽峰
1岡崎爽峰

毎日賞

竹谷香霞
2竹谷香霞

村上 惠
3村上 惠

秀作賞

大沼爽暎
4大沼爽暎

大住光芳
5大住光芳

荻野紅竹
6荻野紅竹

志村君子
7志村君子

加濃里枝
8加濃里枝

松岡緑風
9松岡緑風

佳作賞

有可具子
10有可具子

磯部清華
11磯部清華

大井夏子
12大井夏子

川畑琴舟
13川畑琴舟

坂井静光
14坂井静光

坂元久美子
15坂元久美子

坂本光珠
16坂本光珠

酒巻裕亮
17酒巻裕亮

鈴木明堂
18鈴木明堂

頓所芳梢
19頓所芳梢

三澤和芳
20三澤和芳

望月祐也
21望月祐也

U23新鋭賞

山口 藍
22山口 藍



711日から85日まで毎日書道展が行われましたが、本会も会員賞1名、毎日賞2名、秀作賞6名、佳作賞12名、U-23新鋭賞1名総計22名の方が受賞しました。それに笠原和爽先生と楢原萠春先生が長年にわたって毎日書道展に多大の貢献をしたということで、毎日書道展功労者表彰を受けられました。


7
22()アリスアクアガーゲン銀座において恒例の毎日展懇親会が行われました。佐藤浩苑常任理事の司会により会長、当番審査員のお話の後、受賞者が登壇し、会長からお祝いの花束をおくられました。その後受賞者が喜びに言葉を述べ、和やかな会食となりました。

IMG_4818


714日 会員賞を受賞した人の席上揮毫がありました。本会の岡崎爽峰氏は「かな」部門で選ばれ、代表して席上揮毫を行いました。


岡崎爽峰席上揮毫1


岡崎爽峰席上揮毫2


(植村正記)

画材屋さんで見つけた、リペルという謎の液体。

IMG_5100

特殊な紙の上に、透明の液を刷毛や筆でリペルを塗って、マチエという液を一滴垂らすと、じわーーっと滲んで、不思議な模様が広がります。どんな風に滲んでいくかは予測できないので、眺めていると想像力を刺激されます。

それぞれにタイトルをつけて遊ぶと、アーティスト気分になれてけっこう楽しいです。

「心痛」
IMG_5096


「地底」
IMG_5097

滲まない紙だったら使えるとのことだったので、これは作品に応用できるかも!と思って、ドーサ引きの紙に試してみましたら…。


全然滲まず、失敗。
IMG_5099

作品に応用できたら面白いと思いましたが、簡単にはいきませんでした(-_-;)

今年も毎日書道展の季節がやってきました。
http://www.mainichishodo.org/syodoten/

18毎日会場

7月22日には、京橋にて、清和書道会の毎日展懇親会が開催されました。
今年は22名の受賞者があり、受賞者の皆さんが壇上にて紹介されました。

IMG_4816

書道人口は減っているとはいうものの、出展数32000点あまりという数はすごいです。
受賞式も2000人!

https://mainichi.jp/articles/20180723/ddp/041/040/017000c

漢字、仮名、近代詩、前衛、篆刻、などなど、所狭しとジャンルの違う作品が並んでいるので圧倒されますが、墨のアートを世界に紹介されている北井画廊の北井さん曰く「解ろうとする必要は全く無い。自分自身が気に入った作品を勝手に吟味するのだ。買うんだったら、や、部屋に飾るんだったら、を想定して観るとさらに楽しめる」とのことで、確かにそういう視点で見ると楽しめます。

公募展ではただ作品が単一に並べられているだけなので、「この作品は、もっとこういう表装や額縁で、こういうスペースで飾ったら素敵だな」というのは私もよく考えます。

例えばこちらの、千葉蒼玄先生の「宇宙背景放射2018」という作品。一見すると真っ黒い丸ですが、
近くでよく見ると細かい文字が無数に書いてあるのが分かります。千字文の文字を2018文字重ねて書いてある作品とのことで、遠くで見ると微妙な色の変化が面白い、不思議な作品です。

仮名や漢字など他のジャンルの違う作品とただ並べて陳列されていると異質な感じがしますが、広い白い壁に、どーんとこれだけ一点飾ってあったら素敵だなと思いました。アクリルで光が反射して作品がよく見えないので、アクリルなしの額で、周りに白いマットやも余白が多めにあれば黒い丸が浮かび上がって見えるんじゃないか、などと想像しながら鑑賞すると面白いです。

IMG_4801

(管理人記)

↑このページのトップヘ